2015年11月28日土曜日

第4ゴー、ノロノロと始動

第4ゴー、ノロノロと始動しています。企画も台割(雑誌の設計図)もありませんが、僕たちにはエネルギーがあって、その放散の方向性が概ね見えてきました。真っ赤な溶岩がドロドロと流れ始めた感じかな。こいつを冷やしながら、形を整えていきます。熱くてつらくてやっかいで、だから楽しみです。

つい今しがた、そうツイートしました。

現状、ご報告できるような「形になっている何か」はありませんが、形にしていく意志はかなり強固なものがあります。というのは、僕たちはバイクという乗り物に対して、バイクという乗り物を作っている人たちに対して、バイクという乗り物を伝える人たちに対して、かなりの危機意識を持っています。この乗り物がどうなっていくのか、どうしようとしているのか、どう伝えるべきなのか、真剣に考えたい。

今、僕たちは、ただ「バイクっていいね」「バイクって楽しいね」とだけ謳うこともできる。でも、もはやそれだけではバイクの未来は覚束ないようにも感じます。少なくともメディアの端っこにぶら下がっている僕たちとしては、些細な物事でも多面的によくよく考えたうえで、その物事に対する自分たちなりの意見を築き、そこに立脚した伝え方をしたい。

それが時には、「いいね」「楽しいね」かもしれない。でも時には、「いいね」「楽しいね」では済まないかもしれない。根本的にはバイクは素晴らしい乗り物だと思っているけれど、それだけでは済みそうにない。大好きなバイクや、バイクという乗り物を取り巻くあれこれに対して、「NO」と言わなければならない時があるかもしれない。でも、そこから逃げちゃいけないんだ。……きっと。

バイクに未来はあるのかどうか、分かりません。世の中の進む方向を大ざっぱに見定めれば、バイクが生き残る余地はほとんどないようにも感じます。生き残れる可能性があるとすれば、それは……。

てなことを延々考え、話し合いながら(=ファミレスに入り浸る)、それを雑誌という商売の形態に落とし込んでいくわけです。

んだよめんどくせーな、バイクなんて四の五の言わずに乗って楽しけりゃいいんだよ! はい終わり終わり。乗りに行くぞブホー。

……確かに。

でも僕たちは、いろいろ考えたいんだ。好きなんだよ、考えるのが(笑)。しょうがねーじゃん。それにさ、「バイクに乗り続けられること」を目標にすると、やっぱり今、まさに今、たくさん考えなくちゃいけないことがある、としか思えないんだ。

ま、一方で「るせーっ、ただ気持ちよく走っていられりゃいいんだよ!!」という思いも、もちろんあります。いずれにしてもアレコレいろんなことがあって、全体的にはグダグダしている。そのアレコレグダグダを、どーにか面白い雑誌としてひとつのパッケージにできないかな、と思ってるわけです。

何をテーマにして、何を、どう扱うか。先のツイートのように、具体的な事柄は何ひとつ決まっていません。でもいいんだ。全然いいよ、そんなの。だいたいの方向が決まってるからさ。あとは何とかなるよ。


これは9月にスポーツランドSUGOで試乗したYZF-R1M。エンジンがどうとか、ハンドリングがどうとか、そういうインプレ的な視野ももちろんあるんだけど、このバイクはそれ以上に考えなくちゃいけないことがある。作った人に聞いてみたいことがある。例えばまぁ、そんな感じ。